泣いたって何の意味もない。
ただ悲しくなるだけ。
自分が苦しみ、そしてまわりの人にまでも迷惑をかけるだけ。
なのに、なんで涙は出るんだろう?
いっぺんに色んな辛い事がありすぎる。
挫折感。別れ。
言葉に置き換えたらたったの2つの事だけど、
自分にとっては何よりも辛くて、大きな事。
音楽は、もう、ダメなのかなぁと思う。
自分には向いていないのだろうと。
大好きな事でも、どうにもならない事ってある。
特別な才能があるわけでもないし、
頑張ってみても、まわりに何の評価もされない。
むしろ、もうやるなと言われた気分だった。
頑張るだけ無駄。そんな気がした。
ただ薄っぺらに音符だけを弾けば、
あとそこに音楽も心も何もいらない。
そんな風に、思えてきた。
悔しさと屈辱と、怒り。
もう頑張るのはやめよう。
そう、思った。
感情と心はいらない。
薄っぺらで良い。
むしろ、それが1番良い。
そう、思わされた。
何の情熱もいらない。
あるだけ、無駄。
そう、思うようになった。
そしてその挫折感に重なる別れという悲しみ。
そんなに仲良くなった人たちでもないけど、
週に1回しか会う事も見る事もない相手だったけど、
何でだろうなぁ‥。なんでこんなに寂しいんだろう?
仁美が、昨日クラスのみんなにそれぞれにカードをくれた。
「菊池さんは英語もペラペラだし、音楽もできるし、勉強も。
 すごく尊敬してました。これからも色々と頑張ってネ!」
と、そんなことが書かれていた。
これを読んで玲は涙を流した。
嬉しさと、寂しさと悲しさと、本当は違うんだという否定の気持ち。
ウソでもホントでもそう思ってくれていたことは嬉しい。
『尊敬』とか良くわからないけど、うれしかった。
でも玲はむしろ仁美をすごく尊敬していた。
ちゃんと自分を持っていて、それを自由に出していて、
正直で強くて、みんなにもいつも明るくて、
そんな仁美がすごい良いなって思ってて大好きだった。
そんな人がいなくなるのかという寂しさと悲しさ。
そしていっぺんに、他のみんなとの別れも実感してきた。
もう、会えないんだなって思って、寂しいよ。
もっとみんなと仲良くなりたかったな。
もっとみんなといっぱい時間過ごしたかったな。
やっと自分を出せるようになってきたのに、
もっとみんなのことをいっぱい知って、
もっとみんなに自分を知ってもらいたかったな。
前田、加藤、山田君、越君、湯山、長島君、
仁美、美加、内田さん、亜由子、まゆ、みんな。
でもいろんな人がいるけど、仲良くなれた人たちよりも、
あまり知り合えなかったみんなとの別れのほうが辛い。
なんでだろうな。普通反対だろうにな。
泣いても意味なんかない。
わかってるけど、
考えれば考えるだけ涙が溢れて来る。
上を見上げるだけ苦しくなる。
何も考えてなかった頃の自分が懐かしい。
カラッポだったけど、楽だった。
どっちが良いんだかわかんないな。

自信全てが、無くなった。

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玲

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